🏜️

Expressionマネージャを使ってみた(v5.11)

この記事はオープンCAE Advent Calendar 2022の8日目です。

はじめに

OpenFOAMはリリースノートを読むが、ParaViewは読んでないなと思い、5.11のバージョンリリースノートを読んだところ、便利な機能があったので確認してみた。

Expression保存機能の確認

旋回流れの計算などを実施したとき、旋回方向の流速を計算してコンタを描画したいときがある。

image

この時、Calculatorで値を計算することが多いが、これまで数式を毎回ParaView起動後に打ち込む必要があった(労力を減らすためにstateファイルを使う方法はもちろんある)。

image

ただ、毎回同じ流れ場を比較するわけでも、対象もコロコロ変わるので、同じstateファイルを使い続けるわけでもなく、思いついたときに変数計算しようとすると手入力にならざるを得なかった。

ParaViewの5.11からはCalculatorで入力した式が保存できるようになった。

CalculatorのプロパティにEdit Color Mapの画面でもよく見るSaveボタンが増えている。これをクリックすると、Saved!と表示される。

image

Saveボタンの左側にあるChoose Expressionボタンを押すと、SaveしたExpressionがリストで表示され、選択することで呼び出せるようになった。

image
image

Expression Manager

また、同じ並びの歯車のアイコンをクリックするとExpression Managerが立ち上がる。

image
image

この画面では登録した式に名前を付けることができる。つけた名前でChoose Expressionから呼び出せる。

image
image

また、作成した式の修正、新しい式の追加、インポート/エクスポートもこの画面から行える。

image

変更があった時は最後にSaveを押した方がよさそうであった。(式のremoveなど自動で変更点が反映されない処理があった。)

これを使えば、担当者間で作った計算式の共有や管理もできそう。

おわりに

ParaViewもいろいろな機能がアップとデートされており、調査が必要であると感じた。今後はParaViewのリリースノートにも気を配っていこうと思う。