先日、ご質問いただいたので、まとめてみました。FreeCADはバージョン0.21.2を使っています。
A2plusワークベンチの追加
2024年公開予定のVersion1.0からは標準搭載されるらしいが、現在はアドオンで追加する必要がある。アドオンマネージャから追加できる
起動時にプロキシの設定などを聞かれるが、関係なければOKをクリックする。
アドオンマネージャが起動したらA2plusを選択する。
右上のインストールをクリックしてアドオンをインストールする。
Successが表示されるまで待ちます。
閉じるをクリックしてアドオンマネージャを終了します。
再起動の確認ダイアログが出ますので、今すぐ再起動をクリックします。(FreeCADが再起動します。)
再起動したらワークベンチにAssembly 4が追加されていることを確認します。
A2Plusワークベンチの使い方
サンプルを準備したので、ダウンロードしてください。
A2Plusワークベンチを起動したら、新規をクリックします。
ファイルをいったん保存します。
Add shape from an external fileをクリックします。
パートが保存されているファイルを開きます。
読み込むパートを選択してImportします。
読み込んだパートを空間上に配置する操作が開始されるので、パートを順番に空間上でクリックして配置します。
今回のサンプルはボルト穴の開いたブロックと、ワッシャーとボルトの3つの部品としています。(寸法は適当です。)
位置決めをするためにまずベースになるパートを選択してデータ→fixed Positionをtrueにします。これでこのパートを起点に部品の位置関係を設定できます。
最初にワッシャーををブロックの穴に軸を合わせます。ワッシャーの内側とブロックの穴の円筒面をCtrlキーを押しながらクリックします。
物体はfixed Positionがtrueの物体に合わせて拘束されます。
面を二つクリックすると軸を合わせるアイコンがアクティブになりますので、クリックして位置を合わせます。
位置合わせができると、微調整するダイアログが出ますがここではAcceptをクリックして、終了します。
次にワッシャーの位置を面合わせでブロックに接するように移動させます。ワッシャーの面とブロックの面をCtrlキーをクリックします。
Add PlaneCoincident Constraintをクリックして面を一致させます。
ダイアログが表示されるのでAcceptをクリックして操作を確定します。
次にボルトを移動させます。こちらも同様に軸を合わせてから面を合わせます。この時点でワッシャーの面もfixed Positionがtrueのブロックに紐づけられているので位置合わせの対象として選択できます。(fixed Positionがtrueのパートに紐づいていないパートは位置合わせの対象として選択するとエラーが発生します。)
まず軸を合わせます。
次に面を合わせます。
断面表示を見て、正しく位置を変更できているか確認します。
まとめ
グラフィカルベースの位置決めはA2plusでできることを確認しました。座標軸などをもとに位置を合わせるのはAssembly 4というアドオンでできるようです。
FreeCADのVersion1.0ではAssemblyワークベンチが標準で搭載されるみたいなので、そちらを待つ間A2plusでしのぐ形になりそうです。
今回は簡単な使い方のメモなので、詳細は公式ドキュメントをご覧ください。 https://wiki.freecad.org/A2plus_Workbench
ソースコードはこちらです。